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Last updated: 2002.10.20
CDM 理事会 は,一年間の活動を経て, 2002 年 10 月 後半の COP 8 に向けての最後の会合を行いました. 具体的には,
が,現在までの主たる活動の結果となっています.
なお,Operational Entities は,本来は COP/MOP に designate されないと,本来の仕事(プロジェクトの validation と,排出ネット削減量の verification/certification)を行うことはできません. ただ,暫定的に,理事会に accreditate されれば,COP に designate されるまえに,仕事を行うことが 可能となるように,理事会は COP 8 に勧告を行う予定となっているようです.
この第 5 回目の理事会の結果に関しては,もちろん,上記の 条約事務局の CDM サイトをご覧いただくべきですが, 簡単に知りたければ,わたしのまとめた PowerPoint ファイル (855 kB) を ご覧ください.
CDM のベースライン標準化に関しては,もちろん CDM 理事会の下に設置されている Baseline and Monitoring に 関する方法論のパネル (Meth Panel) が 担当しています.議論の様子は, 条約事務局 - CDM 理事会 - Meth パネル を参照いただければよいでしょう(小規模 CDM のベンチマーク型ベースライン設定方法に関しては, 条約事務局 - CDM 理事会 - SSC パネル にあります).
ただ,ここで重要なのは,この Meth Panel が ベースライン方法論を準備してくれているわけではなく, プロジェクト参加者が,原則として自分で方法論を開発する必要があるということです. そして,この方法論は,理事会で承認され,「判例集」のような形で,蓄積されていくことになります. 実際は,Meth Panel の下に,専門家集団がいて,プロジェクト参加者が作成し,Operational Entity が 認めた方法論をチェックし,理事会が承認できるかどうかを勧告することになります. この重要な役目を負う専門家に関しては, Roster of Experts の公募 という形で,募集がなされています.
一方で,民間ベースでも,さまざまな取り組みがなされています.
そのひとつが,企業からの GHGs 排出インベントリー作成の標準化を目指す GHG Protocol Initiative で, 企業「排出量」インベントリーのモジュールとは別に,プロジェクトからの「排出削減量」のアカウンティングを 対象としたモジュールが動いています(わたしはこのベースライン・タスクフォースのメンバーです). COP 9 をターゲットに,最終的な「実務家向けマニュアル」を作成する予定ですが,10 月 7, 8 日に In-Person Meeting が,Washington, D.C. で行われました. その 報告 (253 kB) を付けておきましょう. WRI (World Resources Institute) と WBCSD (World Business Council on Sustainable Development) による イニシアティブです.
もうひとつが,欧州委員会からの受託研究という形で,欧州の 6 研究機関が行っている PROBASE というプロジェクトです. こちらは,マルチプロジェクト・アプローチを指向しています. わたしは,こちらの活動にも関わっていますので,9 月 20 日に行われた Review Board Meeting の 報告 (319 kB) も付けておきましょう.
それから忘れてならないのは,日本の環境省の WG の作成したベースライン報告書です. マラケシュの前に作成されたということではありますが,技術の専門家がかなりみっちり議論して 作成し,事務局のパシコンの山田さんグループのご努力もあって,すばらしいできとなっています (わたしも委員をしていました). 環境省のサイト から,ダウンロードできます.各パートに分かれているので,まとめたものは これ (714 kB) ですね. 英語版 (2,801 kB) は,こちらからどうぞ.
わたし個人も,いくつもベースラインに関しては ペーパーを書いています.少し旧いですが, このペーパー (302 kB) の価値はそれなりにあると自負しています. 一度,ごらんになってください.
なお,CDM に関しては,コラム もご参考になさってください.