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Last updated: 2009.09.05

規制下における企業のカーボンマネージメント

炭素制約下社会においては,企業に対するCO2 (GHG)排出規制は避けられないものとなるでしょう.EU ETSはもとより,米国でも新法案の動向が気になるところです.日本がどうなるかはあえて論じませんが,かねがね主張しているような「政策ビジョンと政策措置パッケージのコンペ」をしていただけるといいですね.

さて,規制が導入された(される)場合,どのようなことを企業として行わなければならないでしょうか?

まず「規制を達成するにはどの程度現状維持では不足するか?」を知る必要があります.生産計画などから予想をたてるわけですね.

次いで,それをいかにして達成するか?という手法の検討を行うことになります.コスト,タイミング,各種バリアなど,そこにはさまざまな要因が絡んできます.

これらのベースには,「現状がどうであるか?」ということを把握することがあるのは言うまでもありません.「現状」には,さまざまなエレメントがあります.排出絶対量だけでなく,生産量あたりの原単位,それがどこからどれだけ出ているか?というブレークダウン,さらには減らしていくための各種対策のコスト/便益,ポテンシャル,バリアなどが必要です.排出権市場の現状/将来見通し情報も重要ですね.

そのあたりを含めて,考慮すべき点などをマインドマップの形に書き出してみました.ぜひ,自社に照らしていろいろ考えてみてください.

それから,カーボンマネージメント全体という点では,とくに規制対応という視点以外もあります.手段として,カーボンディスクロージャー,製品のLCA CO2排出量の開示,さらにはボランタリーな自社活動排出の(規制外の)一部のカーボンオフセット,消費者にカーボンオフセットの機会を提供するというところも関係するといえるかもしれません.

これらは,企業としての社会的責任/コミュニケーション目的のほかにも,自らの製品をよく「知る」ため,リスクマネージメント,ビジネスチャンス,株主価値増大というような多様な目的に使うことができます.

炭素制約下社会は不可避で,それがますます厳しくなるのも必至です.社内でいろいろブレーンストーミングを行ってみるのも必要ではないでしょうか?




[この文章は,ナットソースジャパンレター 2009年 8月号に寄稿したものに,少し変更を加えたものです]



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